ついに完成! 8軸積層カーボンフェースドライバー
今回新たに開発された『INPRES DRIVESTAR』のドライバーは、「8軸カーボンフェース」を採用しているのが大きな特徴だ。ヤマハと三菱ケミカルの技術を融合したこのフェースにより従来モデル比で33%の軽量化に成功。カーボンフェースが生む反発性能だけでなく、余剰重量を再分配して、高慣性モーメント、高初速を実現している。ドライバーの開発を担当した平井に開発の経緯を尋ねた。
【8軸カーボンフェース】
カーボン繊維を8方向に重ねて強度アップ

ニュードライバー『INPRES DRIVESTAR』の特徴のひとつは、「8軸積層カーボンフェース」を採用していることです。カーボン繊維は軽量で高弾性、そして高強度という特徴がある素材。ただ、強度の面では懸念があります。カーボン繊維は一方向に対しての強さを発揮するのですが、それ以外の方向から負荷をかけると裂ける性質があるのです。この弱点を解消するため、多くのメーカーはカーボン繊維を4方向に組み上げたものを使用しています。しかし、今回我々はさらに細かく、8方向に配置した「8軸カーボン」を『INPRES DRIVESTAR』のフェースに採用しました。
従来モデル比で33%減! 22グラムの軽量化に成功

「8軸積層カーボンフェース」によりフェースの広範囲に渡って強度を上げることが可能になり、“どこに当たっても高初速”のフェースを開発することができました。
実は、「8軸積層カーボンフェース」を採用した理由は他にもあるんです。それは軽量化です。
ゴルフクラブには反発係数(COR値)が0.830を超えると公式競技では使用できなくなるというレギュレーションがあります。そうするとある程度反発性能をもたせたら、あとは軽くする方がメリットが大きいのです。
前述のように、カーボン素材は軽さも特徴のひとつです。軽量のカーボンをフェースに使ったことで、22グラムもの余剰重量を生み出すことができました。22グラムというのは、従来と比較して約33%もフェースを軽量化できたことになります。
タテ・ヨコの慣性モーメント合計値は約10000g・㎠を達成

余剰重量はバック側のウェイトに配分。さらに、従来よりもネックの長さを2センチ長く設計し、ネック側にも重量を使いました。これにより、安心感のある大型ヘッドの『TYPE/D』では、タテ・ヨコの慣性モーメントの合計値を約10,000g・㎠にすることができました。一方、正統派形状の『TYPE/S』でも約9000g・㎠を達成。いずれのヘッドでも、上下左右全方向の打点ブレへの強さを発揮する仕様とすることができました。
強調させてもらいたいのは、どちらのヘッドも195グラム前後の重量で開発したということです。慣性モーメントの高いクラブを設計する場合、重量物を外側に配置するなどしてヘッドが重くなるケースが多い。同レベルの慣性モーメントの大きさがある他社モデルは、205グラム程度の重さがあります。『INPRES DRIVESTAR』は195グラム前後に抑えていますから、振りやすさも感じていただけるはずです。
あらゆるゴルファーが狙い通りの球が打てるモデル

ネック側に重量を分配した狙いは、もうひとつあります。それは重心をヒール側に寄せることです。重心がヒール寄りにあると、ど真ん中でインパクトした時にギア効果が発生し、自然にドローバイアスがかかります。『TYPE/D』の重心角は34度。球がしっかりつかまる数値に設定しています。
ところで、カーボンフェースというと「打音やフィーリングが悪いのでは?」という人もいるかと思います。しかし、その点は心配いりません。ヤマハ独自の打音解析によってカーボンフェース特有の打音の懸念を解消。感性に訴えかける心地よい打感を実現しました。
「インプレス」はスライサー向け、シニア向けというイメージを持たれている人もいると思いますが、今回我々が開発したのはプロでも満足するスペック。あらゆるレベルのゴルファーが自分の思った通りの球が打てるし、ミスに強いヘッドができたと自負しています。

前作も開発。ドライバーの軽量化を踏まえて最適重心設計を開発
『INPRES DRIVESTAR』のフェアウェイウッドとユーティリティは、従来モデルよりも半インチクラブを短くして振りやすさを追求したモデル。クラブを短くしたにもかかわらず、前モデルに匹敵する飛距離性能を実現している。どんなテクノロジーや素材を採用して開発したのだろうか。
カーボンクラウンを採用して生まれた余剰重量を活用して超低重心化

『INPRES DRIVESTAR』のフェアウェイウッドとユーティリティは、従来モデルよりも実質的なクラブの長さ*を0.5インチほど短く設計して振りやすさ、打ちやすさを追求しました。通常、クラブが短くなれば振りやすさはアップしますが、飛距離性能が落ちてしまいます。しかし、今回は飛距離性能を伸ばしながらクラブ長を短くすることに成功しました。
その理由は重心の改良です。高い強度と粘り強さを持ち、より精密な設計ができる素材「X37」や、カーボンクラウンを採用することで低重心化。さらにはフェースの下側の偏肉を調整し、打点の反発を上げるなど、前作より設計を突き詰めることで飛距離を伸ばすことができました。
*今作よりクラブ長さの測定法を60度法に統一。前作とクラブ長の表記が同じでも実質0.5インチほど短くなっている。
飛距離性能を伸ばしながらクラブを短く設計して振りやすさも追求

カーボンクラウンの採用は、ドライバーと同じく余剰重量を生み出すことができます。余った重量を再分配して重心設計に活用し、超低重心ヘッドとすることができました(FW#3=重心高さ前モデル比-0.6ミリ)。
他にも、偏肉設計によってフェース下部を1.4ミリにまで薄肉化(FW#3)したのもポイントです。打点部分の反発性能を向上させて高初速化を図っています。
機能と感性のベストバランスを女性にも

フェアウェイウッドとユーティリティはレディースモデルにも力を入れて開発しました。基本的にはメンズと同じ設計思想のもと、より寛容性の高いクラブに仕上げています。例えばフェースの色はレディースモデルは明るめのシルバーになっており、投影面積が多く見えるようにしています。女性はフェース面が多く見える方が構えたときに安心感を得やすいことがわかっているので、そのような工夫を施しているのです。
フェアウェイウッドやユーティリティは女性ゴルファーの方が使う頻度が多いクラブだと思います。だからこそ、「球が上がる」、「やさしい」、「飛ぶ」を実感していただけるモデルを目指しています。ぜひ多くの方に試していただきたいですね。
